現在、世界中の射出成形機で使われているスクリュのデザインは、1950年代にドイツで生まれたものです。 つまり、社会環境が激変し、製品や樹脂が大きく進化を遂げた中で、射出成形にとって最も基本的・根元的な計量=融解工程は、この50年間にまったく変化がみられなかったのです。 「エンプラ成形の不良や課題の多くは、従来の融解理論そのものが原因ではないか」という疑問が、新しい融解理論の構築と、それに基づく革新的なスクリュアッシィの開発着手につながりました。
研究では、人造のサファイア単結晶を装着した可視化バレル、「サファイアバレル」を使用しました。 これにより、世界で初めて、バレル内のメルトの挙動を視覚・温度・圧力でリアルタイムで捉えることに成功。
従来の剪断発熱によるスクリュアッシィが引き起こす不良現象の発生メカニズムを明らかにしました。
データの緻密な解析と、徹底した理論研究よって、2008年、無剪断可塑化スクリュアッシィ -- SPIRAL LOGICが完成しました。
SPIRAL LOGICのスクリュアッシィは、滞留炭化を起こさないT-Rexスクリュ、熱履歴の短いT-Rexバレル、樹脂を適量供給するGSローダ、そしてメルトの逆流を遮断するGSバルブから構成されています。
新理論に基づいてデザインされたSPIRAL LOGICスクリュアッシィは、問題対策的なソフトウェアや追加装備機器などとは一線を画した、ハードウェアシステムとしての高い完成度を備えており、
比類のない安定した射出を実現、さらに炭化による黒点等の発生をなくしました。
また、毎ショット同じ軌跡を描く安定したロードセル波形は、メルトの圧力挙動=射出の結果といえることから、それを元に不良品判別が可能なデータとしての活用が可能となります。
すなわち、充填工程の波形データが、品質管理の概念を変えるとともに、生産記録のディスクロージャによるCSRの推進という、大きな可能性をも秘めているのです。
SPIRAL LOGIC LIMITEDは、住友重機械工業株式会社とともに、プラスチック成形加工学会の第20回「青木固」技術賞を受賞しています。
インライン式・スクリュプリプラプランジャ式に続く、第3の可塑化システムとなる、革新的なハードウェア・SPIRAL LOGICスクリュアッシィは、 住友重機械工業の全電動成形機・SEEV-AシリーズやSR-Zシリーズ(竪型)に搭載することができます。モジュールの選択や成形機の仕様等については、以下のウェブサイトをご参照ください。 (同社の資料中では「SLスクリュ」と表記されています。)
"Download Centre" では、SPIRAL LOGIC や関連製品についてのブローシャ・動画など、詳しい解説資料を閲覧することができます。
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